多摩地区には大学付属の高校も沢山あります。
特に、MARCHの付属高校は人気が高く(もともと高かったが、近年さらに難化傾向)、受験校や志望校に挙がる機会も多くあります。
中大付属高校は、特によく話題に挙がる学校の一つです。今回は、簡単にこの学校の入試問題対策について書きます。
※以下は、あくまで私の主観です。各塾によって方針や対策は異なるでしょう。
【概要】
英数国の3教科入試。入試問題の特徴として、3つのポイントを挙げます。
①問題数が多くスピードが求められる⇒特に国語・英語は分量が多い
②難問の類(簡単な問題もあまりない)は少ない⇒典型的な問題を正確に解く必要
③高得点勝負となる⇒苦手科目を作らない&苦手科目でも得点を取る必要あり
という特徴があります。
ちなみに、他のMARCH付属(いくつか抜粋)と入試問題のタイプを比較すると…
■明大明治
⇒MARCH付属の中では比較的難問が並ぶ。国語は記述練習必要。数学も途中式を書く必要あり。英語は単語レベルや文法レベルの高い問題が出るが分量はそれほど多くない。
■青山学院
⇒一定以上のレベルの問題が並ぶので、対応できる力を付けないと得点が取れない、逆に超難問もほぼ無い。分量多め&平均点高いのでスピードと正確さや科目間のバランスが必要。記述は少ない。都立入試のリスニングとはレベルが違う。特に女子は他のMARCH付属と比べ頭一個抜けて難しい。
■立教新座
⇒男子校っぽい問題が並ぶ印象。記述問題や深い思考力を問うタイプの問題は少ないが、ピタリ正答するのは難しい問題が並ぶ。英語(国語)は単語レベルが高い。数学は煩雑な計算もままある。近年は補欠繰上りも少ない。平均点も低めだったが、最近は上がっている印象(平均点非公表)
■法政大学
⇒問題レベルは易しめだが、合格するには高得点が必要。記述も多めだが、それほど高度なものは少ない。奇をてらうような問題もほとんど出ない。内申に応じて加点措置があり加点点数も大きい、かつ合格ラインが高いので、内申加点を確保できるかも非常に重要になる。
他にも、明大中野八王子や明大中野、中大杉並、法政第二などがあり、それぞれの学校で入試問題や入試制度に特徴があります。
ここからは、中大付属高校入試の傾向を簡単に…
【国語】
とにかく分量が多く、また高得点勝負になるので、スピードと正確さが必要。
記述はほぼ無いので、選択肢を正確に処理する力や抜き出しを素早く見つける力が必要。漢字など語句の問題も取りこぼしを少なくしたい。
文章レベルもそれほど高くないので、無理せず、標準的な問題集から練習していくことが大切。
【数学】
昔に比べ、近年は問題も難しくなってきた。とはいえ、やはり極端に難しい問題や奇をてらった問題は少ないので、「速く正確」に「得点にしやすい典型的な問題」を処理していくことが重要。
数の性質や規則性、文章題などを文字式で処理するタイプの問題が出るので、その部分の対策は必要…かも??(とはいえ、これも全く初見のタイプではなく、しっかり勉強してきた生徒なら同じような問題を見たことがあるはず…)
【英語】
とにかく長文が長く、問題数が多いのが特徴。とはいえ、高度な単語や文法問題は少ないので、
①対応できるレベルの文法問題集をやり込む
②長文練習は徹底的に!英単語は教科書レベルは確実に押さえる!
③英作文は平易な文章で書く!
最後に一言。
ここまでを読むと「割と簡単な問題が数多く並ぶんだな…なんだかチョロそうだ、自分でも余裕そうだな…」という感想を持つ生徒もいるかもしれません。
実際に過去問を解くと「先生、先生が言ってることと全然違います!めちゃくちゃ難しい問題ばかりで手が出ません!先生の嘘つき( ノД`)シクシク…」みたいなことを言う生徒もたまに(結構??)います。。。。
一言で言うと「難関校・上位校と言われる学校の入試は、あなたのイメージする世界とは別次元の戦いなんだよ」という事です。
《なので、注意補足》
■あくまで「難関校の中では比較的簡単な問題が並ぶ」という話で、そもそもそれなりの準備をしてこなかった生徒には全く歯が立たない可能性があります。
■中大付属高校の入試結果を見れば、合格点が高いのは一目瞭然。つまり、このレベルの受験生にとっては、この入試問題レベルで7割が一つの実力目安。
■同じMARCH付属でも、明大明治や立教新座の問題をやってみると難易度の違いが体感できるかもしれません(明大明治や立教新座は、分量は中大付属より少ないものの、一つ一つの問題レベルは高いものが多い)。あるいは早慶付属をやるとさらなる世界の違いを知ることになるでしょう!
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