あっという間に夏休みも終わり、日野地域は二学期が始まりました。
中学&高校入試まで残り約5か月となり、少しずつ焦っている生徒もいると思います。
今回は、受験生向けに「二学期はどのような勉強をすればいいのか」や「二学期を過ごす上での注意点」を3つのポイントに分けて書こうと思います。
【学習について】
まず、9月以降の学習で大事なことは「質を高める」ことです。学校が始まると夏のように時間を確保することが難しくなります。同じ学習時間でも、少しでも効果を高めていくことが大切です。
では、どうすれば効果は高まるのでしょうか?毎年、受験生を見ていると、ここから伸びる受験生には共通点があります。
ポイントは「自ら(主体性)」「何を(具体性)」の2つです。
先日、とある中3生徒が「英語の長文の問題が欲しい」と言ってきました。その生徒は英語が苦手で、今までであれば英語の問題は嫌がって逃げているような生徒でした。その生徒が自ら自分の弱点の英語の課題を欲してきたのです。
この生徒は行きたい高校が見つかり、どうすればそこに届くかを真剣に考え始めたのだと思います。自分の弱点である英語、これは裏を返せば「克服すれば一気にチャンスが広がる」ということでもあります。
※もちろん、私がことあるごとに「英語を得点化することが目標」「英語さえなんとか出来れば勝機はある」とこの生徒に伝えていることも影響していると思います。
夏が過ぎ、少しずつ焦りが生まれてくる時期でもあります。ですが、特に部活動を最後までやっていた中3生徒は、実は本格的に受験勉強を始めてまだ二か月程度です。そして、ここからまだ五か月程の時間が残されています。諦めるにはまだまだ早いです!
ということで、ここからの過ごし方について、簡単なワンポイントアドバイスを記しておきます。
【日々の過ごし方について】
学校が始まると、なかなか思うように時間が取れないことと思います。特に九月、十一月は、修学旅行などの学校行事や定期テストに追われ、気付くとあっという間に終わってしまいます。
ここで大切なことは「意識して学習時間を作る」「意識して受験に向けた学習をする」「意識してやるべきことを整理する」ということです。
例年、二学期にグッと力を付ける生徒は、上手に時間を確保しています。受験勉強は長丁場なので、上手く時間を作ることも「受験」という戦いの中の重要な要素です。
また、十月は定期テストなどが無く、思い切って復習したり、思い切って難しい問題に取り組んだり、思い切って先取りをする絶好のチャンスです。十分に生かしていきましょう!
【志望校・受験校について】
受験指導には様々な形があるので、何が正解かは分かりません。指導する先生や塾によっても違うでしょうし、その生徒が置かれている状況、志望校と現在の学力などによってもそれぞれの形があると思います。
ここ最近、私の周辺であった出来事や話を例に、私の考えを書いておきます。
(高校入試編)
■都立志望だから早めに都立に絞って対策をしたい
⇒少なくとも11月いっぱいまでは、都立志望であろうと私立志望であろうとやることに変わりはありません。都立に絞って視野や情報が狭まるより、私立の学校も含めて情報を集めることで、新たな目標が見つかることもあるかもしれません。私の指導した範囲では、都立に絞るよりむしろ私立の挑戦校を挟んだ方が、結果的に都立にも良い影響があったことが多々あります。
■都立高校をどこにするか迷っている
⇒都立の出願は年が明けてからです。そして、都立高校は基本的に全学校共通の問題を解くことになります。つまり、どの都立高校を目指すにしても、やることは基本的に変わりません。また、都立高校は受けられる学校も一校しかありません(私立は複数校の受験日程も組める)。よって、どこが良いか悩むことは大事ですが、悩みすぎる必要は全く無いです。例年、冬休み(年明け)にものすごく伸びる生徒もいます。悩むより勉強しましょう!!
■何をやったらいいか分からない
⇒すぐに相談して下さい。教室ではやるべきことをなるべく具体的に指示しています。生徒の余裕や志望校に応じて、個別の別課題も提示しています。ただ、受験勉強は長丁場なので、だんだんと自分が何をやっているのか分からなくなることもあります。生徒ごとの課題はいつも検討&分析しているので、困ったらすぐに相談して下さい。
■上手く勉強時間が取れない。集中して勉強できない。
⇒教室の自習時間を活用して下さい。教室に来ればいくらでもやるべきことはあります!!
(中学入試編)
■偏差値が足りないので学校別の志望校対策でなんとかしたい
⇒まずはギリギリまで偏差値を追うことです。よく雑誌や体験記などに「偏差値は足りず、ひどい判定だったが逆転合格できた」という話が載っていますが、あれははっきり言ってレアケースです。実力(偏差値)を無視して合格出来るなら当然どの塾もそうしてます。偏差値(実力)の不足分を対策で何とか補うことは塾講師の腕の見せ所でもありますが、まずやるべきは地力をつけることです。
そのためには、毎週毎週のカリキュラム、テキストの内容を少しでも完璧に近づけましょう!過去問や志望校対策はあくまで付加要素と考えましょう!
■過去問対策をいつからやればよいか?
⇒塾や先生によって、意見がことなるところだと思います。私は、焦る必要は無いと思っています。具体的には10月半ば頃から少しずつ始めていくくらいで十分間に合うと思っています。理由を簡単に書いておきます。
①早く始めても、結局地力が足りない部分は解けない&説明を聞いても消化でき
ない可能性がある。
②早く始めないと間に合わないような特殊な傾向の問題を出す学校は、実際それ
ほど多くない。
③知識が無いまま解き続けても、点数は一定以上に伸びてこない。結局、テキス
トや問題集に戻ることになる。
と考えている(経験してきている)からです。